栗田病院は、精神医療と認知症医療を中心に地域の医療活動を行っています。

栗田病院は、充実した医療活動を目指して、医師の誠意的かつ精力的な医療活動を実践するだけではなく、患者様のための医療の確立のために多様な医療スタッフの充実を目指しています。また、筑波大学医学専門学群や茨城県立医療大学、茨城キリスト教大学、国際医療福祉大学をはじめ、その他に多くの看護専門学校、医療技術専門学校からの学生実習を受け入れ、卒後教育として筑波大学や日製水戸病院の協力型臨床研修病院として臨床研修医を受け入れています。
職員教育についても、新入職員向けの院内教育として定期的に全職種を対象として精神医療に関わる様々な問題に着目した講義を受講できるシステムを導入し、栗田病院グループで働く職員間に共通した問題意識を共有すると共に精神医療に関する職員間の教育レベルの均等化を図っています。
Promise
チーム医療への取り組み
精神医療では、医師、看護師、薬剤師に加え、作業療法士、精神保健福祉士、臨床心理士等の多職種が加わり、チーム医療が行われています。
栗田病院グループでも同様に、多職種によるチーム医療が行われていますが、そこでは、患者様もチームの一員であるとの認識のもとに治療が行われています。これは、患者様を「治療されるべき存在」としてではなく、主体性をもって治療に参加するべき存在、そして他の患者様も含めて、援助する力を持った存在と考えているからです(治療共同体)。

私たち栗田病院グループでも10年以上前は、医師と看護師、薬剤師のみで医療を行なっていた経緯があります。しかし全国的な精神医療の方向として、それだけでは利用者側のニーズには充分応えられないということが理解されるようになってきたのです。
専門家である我々としても、もっと様々な立場の専門家を交え、広い視野で取り組むべきとの想いは、以前からずっと持っていました。
より濃厚な医療を行なうためには、医師、看護師、薬剤師の他にも、作業療法士、精神保健福祉士、心理士、栄養士など、全ての人材がそれぞれの意見を出し合い、多角的に医療に臨むことが必須であると考え、これを実践しています。
モデルとなる他の医療機関への見学・視察も多く実施し、良い部分を取り入れながら、地域に役立つ栗田病院ならではのチーム医療を確立してきました。
チーム医療を行う最大のメリットは、参加する全ての人間にとって、幅広い視野で学び、ノウハウを身につけられることです。
立場の違う職種の人材が協力し合うことで、より精度の高い医療が可能になるのです。
1人の力、1つの見方では、どうしても限界が生じてしまいます。多くの人間が関わり、多くの考え方を精神科医療に持ち込むことで、様々な視点、連携を精査していくためには非常に効果的だと考え、チーム医療をこれまで進めてきました。
今後もさらなる有効な精神科医療を突き進むべく、私たちはチーム医療の充実を図り続けていく所存です。そのためにも、情熱を持って仕事に取り組む若い人材は、有朋会にとって何よりの財産だと、私たちは考えます。
HOTカードプロジェクト
私たち栗田病院グループのスタッフの使命は、患者様やご家族様の笑顔を増やし続けることです。
そのためには、治療・支援を提供する私たちが笑顔でなければなりません。
つまり、スタッフが笑顔で働ける職場であることが、患者様やご家族様の笑顔につながるのです。
みんなが元気で笑顔で働ける組織風土を作っていこうというのがHOTカードプロジェクトです。
HOTカードプロジェクトは、ハートのコップ理論を採用しています。
人はそれぞれがこころの中にハートのコップを持っています。コップがハートで満たされていれば、多くの人に愛情を注ぐことができます。
しかし、残念ながら人は自分で自分のコップを満たす事はできません。
相手から感謝の気持ちや愛情をもらう事で、私たちのハートのコップは満たされます。
そして、ハートのコップが満たされれば、私たちは相手に感謝の気持ちや愛情を注ぐことが出来る様になります。
感謝の気持ちや愛情を“カタチ”にしたものがHOTカードです。
「ありがとう。」と言いたい時、「頑張ってくれた。」と感じた時、「すごい!!」と思った時、栗田病院グループでは、その気持ちをメッセージに込めてHOTカードを書いています。
感謝の気持ちや愛情が『HOTカード』という“ハート”になって手もとに届くというわけです。
栗田病院グループでは毎年10,000枚以上のHOTカードが飛び交っています。

HOTカードプロジェクトが始まって、栗田病院グループには様々な変化がありました。
ちょっとしたこと、当たり前のことでもHOTカードに書くようになり、相手の気遣いや優しさ、感謝に気づく風土が生まれました。
HOTカードのやり取りが組織の活性化につながっています。職場の雰囲気が良くなり、『ありがとう』と相手を認める事の大切さを皆が実感しています。
栗田病院グループでは、毎年、HOTカードランキングを発表しています。1年間でたくさん感謝された人(HOTカードをもらった人)、1年間でたくさん感謝の心を送った人(HOTカードをあげた人)のTOP10をそれぞれ発表しています。
そして、1年間で最も感謝された人と、最も感謝の心を送った人は、職員総会で表彰されます。
HOTカードプロジェクトを始めて、いろいろと良い変化を生み出すことができました。
そしてスタッフ一人ひとりのモチベーションがあがり、スタッフがお互いをいたわり、感謝する心が育ちました。
それはそのまま、医療者・介護者の心の原点でもあります。
患者様やご家族様の笑顔を増やし続けるために、HOTカードプロジェクトは走り続けます。
コミュニケーション

栗田病院グループではコミュニケーションを何よりも大切にしています。なぜか。それは、組織の多くの問題はコミュニケーション不足に原因があるからです。職員が生き生きと働くためには、職員間のコミュニケーションが必要不可欠だからです。
例えば、みなさんが新入職員として入職したとしましょう。新しい環境、慣れない職場、知らない職員。きっと不安に感じる事が多くあると思います。
そんな中で、「早く業務を覚えてください。」、「早く病院に慣れてください。」と急に言われても困ってしまいますよね。
栗田病院グループでは、そんな新入職員をサポートする仕組みをいくつも作っています。
3か月間は上司との面談を行います。この面談は、仕事上の悩みや体調管理、ストレスに感じる事は無いかといった基本的なものではありますが、上司と時間をとってしっかりとコミュニケーションを取れる場面があることはとても大切です。
そして、次回の面談までの目標を上司と新入職員とで一緒に作ります。新入職員もこうして少しずつ栗田病院グループに慣れていくことができます。
また、他部署研修と呼ばれる取り組みを行っています。これは自分の部署以外に研修に出かける社内留学の様なものです。
どこに行きたいのか、何を学びたいのか、上司と相談しながら自分で決めることができます。仕事をする上での視野が広がるという効果もありますが、これまで関わりの少なかった他の部署の職員とコミュニケーションをとるきっかけにもなります。
他部署研修を経験したおかげで、他の部署の先輩や仲間と話しやすくなったという新人の方も少なくありません。

人事考課というと、評価や査定といったどちらかと言えばネガティブなイメージが強いと思いますが、栗田病院グループの人事考課は少し違います。
栗田病院グループが人事考課で大切だと考えていることは、評価された人のモチベーションが上がって、生き生きと働いてくれること。それは、人事考課の目的を、「全職員の能力を伸ばす事と、それによって組織が継続的に成長していく事」としているからです。
取り組んだ仕事についての承認・評価はしっかりと伝え、部下に対しての期待をはっきりと示します。そして、不足している部分については、どうすれば出来そうか見通しをつけるために一緒に考えます。自分にとっての仕事の意味や価値を感じてもらえる様に話し合いを欠かしません。
栗田病院グループでは組織をあげて上司と部下とのコミュニケーションが気兼ねなく行える仕組みを整えています。ある意味では、栗田病院グループでの人事考課は、コミュニケーションの仕組みの1つと言い換えられるかもしれません。
平成25年度より、理事長が発起人となり、楽しく働ける職場づくりプロジェクトが立ち上がりました。
私たちの使命は、栗田病院グループに関わる様々な方々の笑顔を増やし続けることです。それには栗田病院グループの職員1人ひとりも含まれています。
そして、患者様やご家族様に元気になっていただくには、患者様・ご家族様と関わる私たち自身が元気で、生き生きと楽しく働いていることが大切です。
楽しく働ける職場づくりプロジェクトは、よりいっそう、栗田病院グループを盛り上げ、コミュニケーションの活発な、エネルギッシュな組織づくりをめざしています。

Clinical Spirit
我々は、精神医学を生業とする者として、生物主義、心理社会主義、いずれの立場にも傾倒せず、いずれの立場の治療・支援・アプローチにおいても、その有効性と限界を真摯に受け止め、あらゆる可能性を模索し続ける。
したがって、我々は、1人ひとりの患者様と共に、1つひとつの治療なり、支援なり、アプローチなりを丁寧に検討し、実施する立場をとる。
そこでは、なによりも、患者様の自律心、主体性、意思の決定・成長を大切にし、治療場面において“退行”に留意し、1人ひとりの患者様の成長や発達段階に合わせた治療・支援・サポートを患者様と共に歩んでいく。
そのためにも、我々は、患者様を含め、医療者全体がチームとなり、集団(患者様、医療者、ご家族様)の力を信じ、その力が最大限発揮できるように、自己点検、相互点検、教育的機会を十分に持ち、たゆまぬ研鑽に努めなければならない。

Overview
栗田病院は、精神医療と高齢者医療を中心に地域の医療活動を行っています。
| 名称 | 医療法人社団 有朋会 栗田病院 |
|---|---|
| 診療科目 | 精神科・神経科・心療内科 |
| 病床数 | 203床 |
| 施設基準 | 精神科急性期治療病棟入院料Ⅰ(48床) 精神療養病棟入院料(103床) 認知症治療病棟入院料Ⅰ(52床) 精神科応急入院施設管理加算 精神科身体合併症管理加算 精神科地域移行実施加算 入院時食事療養費Ⅰ 薬剤管理指導料 医療安全対策加算Ⅱ 精神科作業療法 精神科ショートケア「大規模なもの」 精神科デイケア「大規模なもの」 精神科デイ・ナイト・ケア 医療保護入院等診療料 認知症治療病棟、精神療養病棟退院調整加算 認知症専門診断管理料Ⅰ 後発医薬品使用体制加算Ⅰ 精神科救急搬送患者地域連携受入加算 認知症患者リハビリテーション料 抗精神病特定薬剤治療指導管理料 依存症入院医療管理加算 |
| 実習受け入れ | 筑波大学 茨城県立医療大学 国際医療福祉大学 他 |
| 医局出身大学構成 | 筑波大学 順天堂大学 杏林大学 他 |
| 病棟区分 | 精神科急性期治療病棟Ⅰ(48床) 精神療養病棟(103床) 認知症治療病棟Ⅰ(52床) |
| 職種 | 常勤 | 非常勤 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 医師 | 16名 | 11名 | 27名 |
| 看護師 | 72名 | 12名 | 84名 |
| 准看護師 | 23名 | 4名 | 27名 |
| 薬剤師 | 3名 | 1名 | 4名 |
| 精神保健福祉士 | 26名 | 2名 | 28名 |
| 作業療法士 | 26名 | 1名 | 27名 |
| 臨床心理士 | 8名 | 2名 | 10名 |
| 管理栄養士 | 5名 | – | 5名 |
| ケアマネジャー | 8名 | – | 8名 |
| 介護福祉士 | 44名 | – | 44名 |
| 音楽療法士 | 1名 | – | 1名 |
| 診療放射線技師 | – | 4名 | 4名 |
| ナースエイド | 19名 | 6名 | 25名 |
| マネジメントスタッフ等 | 24名 | 1名 | 25名 |
| その他 | 34名 | 5名 | 39名 |
| 合計 | 309名 | 49名 | 358名 |
